慢性外耳炎・耳道にブツブツ?まだ諦めないで!軽度なら元に戻ることも!

慢性外耳炎では時として耳道にブツブツができて中々治らなくなってしまうことがあります。

「段々腫れて耳道が狭くなっていると言われました。もう治らないのでしょうか?」

外耳道には耳垢腺という分泌腺があってベタベタした耳垢を分泌しています。これは薄く耳道を覆って耳道を保護しているのですが、何らかの原因で耳道の炎症が続くと、炎症刺激により耳垢の分泌が亢進、さらには分泌腺自体が過形成を来してしまった結果です。

この状態が酷いものを増殖性外耳炎と呼び、この沢山の出来物が、さらに持続する化膿性外耳炎の原因になってしまいます。

増殖性外耳炎

ここまで酷くなってしまっていたら、さすがに外科が必要かもしれません。

が、比較的軽度なら根気の良い正しい治療で治る ( ほぼ正常な構造になり数ヶ月に1度の定期的な洗浄くらいの管理で良好な状態で過ごせる)ことがあるのです!

ここにご紹介する子は数年前からすぐに耳が黒くなってしまうという状態でした。飼い主さんもついこの状態に慣れてしまってか、痒いときだけ病院に来るような状態でした。

最初の状態がこちら

耳道の壁にボコボコした出来物のようなものが沢山あって内側に腫れているために鼓膜も確認できません。

ちなみに正常な犬の耳道はこちら。

犬の正常な耳道と鼓膜

滑らかですべすべして綺麗な肌色。奥には半透明の鼓膜が確認できますね。

何度か通院でお耳の洗浄と点耳をしても奥の方に毛がたくさんあって、洗浄が十分できません。以前に落ち込んだ毛が耳垢と絡み合って持続的な炎症の原因になっているのではないかと考えました。この毛は脂っぽい汚れと絡み合って取れてくれないのです。

そこで、思い切って麻酔をかけて、一度奥から十分に洗浄して毛を除去することをお薦めしました。

処置の様子がこちら

耳道がボコボコになっていたわんこの耳洗浄処置

処置後は点耳を家で行いながら数週おきに通院、少しづつ点耳の頻度も減らしていきます。

数カ月後の検診の時の状態です。

何と、ボコボコあった出来物のような物はここまで平らになり、耳垢もさほど多くない正常な犬と同じ程度にまで回復しています。↓

こういう風に耳道壁の構造まで変化してしまうと治らないというのが定説ですが、間に合うこともあるんですね!根気よく頑張ってみるもんです!

お耳の外観もこんなに綺麗になり、耳垢も貯まらなくなりました。↓

慢性外耳炎の原因は他にも異物やアレルギー、細菌感染などがあります。

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