皮膚病の診療案内

一般診療10年以上、皮膚科診療実績10年以上の皮膚科認定医の診察です。診療の流れを説明します。

問診

初診カルテを見ながら今一番困っていること、発症時期、その時の様子、今までの治療内容と治療反応、現在の生活、食事やおやつについてなどを伺います。カルテ

身体検査

体重、体格(栄養状態)、体温、心拍数などをチェックします。皮膚を診るだけではなく全身を診ることが診断のヒントになることもあります。

次に現在どの部位にどんな皮膚病が発症しているか診察します。

皮膚検査

よくある質問が「うつりますか?」というもの。毛を少しだけ抜く毛検査、フケを集める掻爬検査、セロハンテープで表面の細胞や微生物を採取染色するテープストリップ検査などを行って、人や他の動物に感染するような病原体がいないかどうかを確かめます。皮膚病を悪化させる原因となる病原体を調べる目的の他にも現在の毛の状態や皮膚の状態を見ることが診断や今後の治療プランのヒントになることがあります。

掻爬検査

仮診断と初期治療

簡単に診断がつく病気であればこれだけでも治療プランをご提示できる場合もあります。が、多くの場合皮膚病は慢性的でいくつかの原因が複雑に絡み合ってしまっています。この場合絡み合った糸を少しづつほぐすように、塊の薄皮を順に剥がしていくように治療反応を見ながら診断を進めていく必要があります。

問診や皮膚検査から得られる情報を元にいくつかの鑑別診断を挙げ、仮診断を立てて初期治療を行います。急を要すると思われる状態以外では数多くの検査を強引に勧めることはしません。

追加検査

初期治療の反応を見て、追加検査が必要かどうか、どこまで検査を行うか相談します。一般的な血液検査や内分泌(ホルモン)系の検査、アレルギー検査などをおすすめする場合があります。腫瘍を疑う症例や非常に難治性の症例ではバイオプシー検査が必要になる場合もあります。(大学や一部の専門医ほど積極的に検体を集めようとはしておりません。)相談の上で必要な場合にのみ行います。

血液検査

診断

今までの情報を元に診断を下します。多くの場合1ヶ月以内に診断が付き今後の見通しが立ちますが、特にアレルギーが疑われる慢性疾患では診断までに数ヶ月を要することもあります。しかしながらその間にもできる治療を進めますので状況は徐々に良くなってくれると思います。

治療、今後の見通しを立てる

必要な治療を行います。

目標は「卒業」です。治すを目指しています。しかしながら慢性的な皮膚病では生涯にわたる治療が必要になってしまうこともあります。その場合でも漫然と強い薬のみに頼るのではなく、その子に合ったスキンケアや飼い主様の考え方や生活スタイルにもできるだけ沿ったお食事を取り入れながら楽に適切に皮膚病と付き合うお手伝いができるといいな、と考えています。長い間毎日ステロイドやアポキルなどを飲んでいた子も上手に外用薬やシャンプー療法、減感作療法などを組み合わせることで何のお薬も必要としなくなったりすることもあります

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