春のお散歩シーズン、草むらを歩いた後に犬や猫の体を触ったら、見慣れないイボのようなものが……それ、マダニかもしれません。マダニは吸血すると小豆大に膨らむため、できものと間違えられることも珍しくありません。放置すると感染症のリスクもあります。この記事ではマダニの生態・危険性・予防法についてまとめました。
マダニとはどんな虫?
ダニにも色々な種類がいます。ハウスダストのダニはほぼ肉眼では見えないくらい小さく、植物に付くダニもやっと見えるくらいの大きさ。でもマダニの成虫は比較的大きく、血をたっぷり吸うと小豆くらいの大きさになります。
血を吸ってパンパンになると足も頭もよく分からなくなるため、毛に埋もれていると「できもの」や「イボ」と間違えてしまうことも珍しくありません。
関東でよく見られるのはフタトゲチマダニとクリイロコイタマダニです。
繁殖力がすごい
雌1匹が約1000個の卵を産みます。幼ダニも孵化後すぐに吸血を始め、2回脱皮して成虫になります。お庭でマダニをもらってきた場合、放置するとどんどん増えてしまいます。
どこでうつるの?
主に草むらです。草の先端で動物や人を待っていると言われています。お散歩コースに草むらがあれば、どこでも可能性はあります。
山や草むらに行く時、人は長袖長ズボン、犬や猫は予防を心がけましょう!


マダニの何が問題なの?
SFTS(重症熱性血小板減少症候群)
近年注目されているのが、マダニが媒介するSFTSという感染症です。致死率は10〜30%とされており、毎年100人程度の感染が報告されています(国立感染症研究所)。暖かい地域ほど発生が多く、関東でも油断できません。なお近年は死亡率は減少傾向にあるようです。
SFTS以外にも、いくつかの感染症を媒介することが知られています。
取り方に注意
マダニは吸血するとき、のこぎりのような口吻を皮膚に突き刺し、周りをセメント質で固定します。そのため簡単には抜けず、10日ほどかけて血を吸い続けます。
お腹をつまんで無理に引っ張ると、ダニの唾液が体内に逆流したり、頭だけ皮膚に残って炎症を起こしたりすることがあります。まぶたや唇など柔らかい部位に付いている場合は、鎮静をかけて切開が必要になることもあります。
見つけたときは自己判断で取ろうとせず、動物病院に相談するのが安心です。
予防法
予防は簡単です。月に1回、予防薬を使うだけ。食べるタイプと、背中に垂らすスポットタイプが選べます。
この地域では暖かくなる2〜3月頃から12月頃まで続けるのがおすすめです。
まとめ
山や草むらに行くとき、人は長袖長ズボン、犬や猫は予防薬を。お散歩後は耳まわり・指の間・首のあたりなど毛に埋もれやすい場所を中心に、体をなでながら確認する習慣をつけると安心です。
マダニは予防さえしていればほとんど怖くない寄生虫です。月1回の予防薬を続けること、散歩後に体を触って確認する習慣をつけること。この2つだけで、リスクは大きく下げられます。気になることがあればかかりつけの動物病院に相談してみてください。
