サイトアイコン どうぶつの皮膚科診療室|認定医による犬・猫の皮膚病と外耳炎の解説

犬の外耳炎とは?耳の構造・原因・なりやすい犬種を獣医師が解説

犬の外耳炎は、外耳道に炎症が起きた状態です。放置すると耳道が変形して治りにくくなるため、早めの対処が大切です。アトピーや食物アレルギーなど皮膚病が背景にあることも多く、動物では皮膚科と深い関わりがある病気です。

皮膚科で外耳炎??動物では外耳炎は皮膚疾患と密接な関連があります。食事アレルギーの8割の犬は外耳炎とも。またアトピー性皮膚炎の診断基準の一つにも外耳炎が挙げられています!外耳炎を繰り返す子は皮膚病なのかもしれません。

なので、動物の場合耳の炎症は今のところ皮膚科が一番詳しいです。

まずは正常な犬の耳の構造から。。

いつも表面に見えているココ

は「耳介」と呼びます。外耳炎はその下、鼓膜までの道(管)の炎症のことを指しています。

人の耳は真横に穴がありますが、動物は一度下に垂直に向かって(垂直耳道)それからグッと内側に曲がって鼓膜に向かいます。鼓膜は薄ーい半透明の膜で、ここで空気の振動をその奥の小さな骨に伝え、その振動が鼓室(正常では空気で満たされている)で増幅され、その奥の内耳へ、そして神経から脳へ伝わり、「音」として認識されます。

人ではプールに入ったとか喉の炎症がよく中耳炎の原因になりますが、犬では皮膚病としての外耳炎から中耳炎になることがほとんどです。(猫は少し違うところも!いずれ解説します)中耳炎になると痛みも強くなり、内耳炎にまで発展すると神経症状も出ることがあります(メニエールみたいにフラフラしたり傾いて歩くようになってしまうことも!)

何が言いたいかというと、

外耳炎のうちに早くしっかり治しましょうね!

ということ。

犬の外耳炎は結構厄介です。放置すると耳道の細胞が変化し、構造が変化して腫れて狭くなって固定化され治らなくなってしまうこともあり得ます。そこまでいく前にしっかり治しましょう。

薄ピンクの綺麗で正常な外耳道
慢性外耳炎の耳道

外耳炎の原因、治らない原因は色々とあります。

犬種的なもの(体質)、皮膚病が背景にある場合、異物や腫瘤がある場合、治療が必要十分ではない場合などです。

外耳炎になりやすい犬種としてアメリカン・コッカー・スパニエル, 柴犬, シー・ズー, ラブラドル・レトリーバー, ゴールデン・レトリーバー, プードル, パグ, フレンチ・ブルドッグなどが挙げられます。主に脂漏体質の犬種と、皮膚病になりやすい犬種、外耳道の構造が元々不利な犬種に分けられます。これらの犬種では早めの対処必要十分な治療、体質以外の原因除去(背景の皮膚病の治療など)、定期的な優しい耳洗浄などに普通の犬種以上に努めなければいけません。

背景となる皮膚病の主なものは食物アレルギーアトピー性皮膚炎です。外耳炎の治療をしながらこれらのコントロールの道を探る必要があります。

また、まずお耳の状態をきちんと診ることが大切なのです。そのためにオトスコープという特殊な器具を使って上のように耳道の様子を観察できるようにしています。

よくある質問

Q. 外耳炎とはどんな病気ですか?
耳介(外から見える耳)の内側、鼓膜までの道(外耳道)に炎症が起きた状態です。犬の外耳道はL字型に曲がっているため、湿気がこもりやすく炎症が起きやすい構造をしています。

Q. 犬の外耳炎はなぜ皮膚科で診てもらうのですか?
犬の外耳炎はアトピー性皮膚炎や食物アレルギーなどの皮膚病と深く関連しているためです。食物アレルギーの犬の約8割に外耳炎がみられるとも言われており、背景にある皮膚病を一緒に治療することが再発予防につながります。

Q. 外耳炎になりやすい犬種はどれですか?
アメリカン・コッカー・スパニエル、シー・ズー、ラブラドール・レトリーバー、ゴールデン・レトリーバー、プードル、柴犬、パグ、フレンチ・ブルドッグなどが挙げられます。脂漏体質の犬種、皮膚病になりやすい犬種、耳道の構造が不利な犬種に大きく分けられます。

Q. 外耳炎を放置するとどうなりますか?
耳道の細胞が変化し、腫れて狭くなった状態で固定化され、治りにくくなることがあります。さらに悪化すると中耳炎・内耳炎に進行し、強い痛みや神経症状(ふらつき・頭が傾くなど)が出ることもあります。

Q. 外耳炎と皮膚病は関係ありますか?
深く関係しています。アトピー性皮膚炎の診断基準の一つに外耳炎が含まれるほどです。外耳炎を繰り返す場合は、背景に皮膚病が隠れている可能性があります。

私が使っているオトスコープの紹介はこちら→

外耳炎の基本 パート2はこちら →

食物アレルギーとアトピー性皮膚炎のお話はこちら。

異物や腫瘤が原因の場合、治療についてのあれこれはこちらをご覧ください。

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