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犬の脱毛【症例報告】高齢だから毛が薄いは要注意―脱毛から精巣腫瘍を発見した話

精巣腫瘍による脱毛

精巣腫瘍による脱毛。去勢前後の画像比較

高齢のプードルの脱毛が、実は精巣腫瘍のサインだった症例です。「年をとったら毛が薄くなるのは当たり前」と思っていませんか?皮膚の変化は、身体の内側で起きていることを教えてくれることがあります。

受診時の状態

高齢のプードルさん。皮膚病とは別の理由で来院されのですが……。

脱毛のパターンが気になったので、ふと触診してみると…

精巣の左右の大きさが不対称で、大きい方はゴツゴツとした硬さがありました。

精巣腫瘍の疑い

精巣の大きさが左右で異なる場合、腫瘍の可能性がかなり高いです。精巣腫瘍には比較的良性のものもありますが、悪性よりのものもあります。

悪性の精巣腫瘍は進行すると貧血を起こして生死に関わることもあるのです。その日は軽い下痢という別件だったのですが、精巣腫瘍の疑いとして担当医に相談し、後日手術することになりました。

手術

後日血液検査など行った上で無事精巣摘出術を実施されました。

手術後の病理検査で、セルトリー細胞腫・間細胞腫・精上皮腫の3種類が同時に見つかりました。セルトリー細胞腫は女性ホルモン(エストロゲン)を過剰に分泌するタイプで、その影響で左右対称性の脱毛が起こっていたと考えられます。放置すると骨髄が抑制されて再生不良性貧血を引き起こし、命に関わることもあります。

術後の経過

精巣摘出後の発毛

貧血にもなっておらず、毛もしっかり生えてきました。良かったです😊

まとめ―皮膚は内臓の鏡

「高齢だから毛が薄いのは仕方ない」と見過ごされがちな脱毛ですが、左右対称の脱毛やパターンのある脱毛は内分泌疾患や腫瘍のサインであることがあります。

皮膚は内臓の鏡です。気になる脱毛があれば、年齢のせいにせず一度診察を受けてみてください。

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