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ステロイドいらなくなったよ

ステロイドが切らせません。。いえいえ、減らす方法があるんです。今ではステロイドがいらなくなったチワワちゃん

ーステロイドが切らせませんという相談をよく受けます。順番に丁寧にアプローチすることが大切ー

センター南さんの保護犬出身です。

5歳で引取り。引き取った時点で全身の脱毛があってかなり酷い皮膚疾患だったそう。

私がセンター南に来る前から先生方も飼い主さんも一生懸命やってくれて、相当良くなったそう。

それでも、時々掻き壊してしまうのでステロイド(副腎皮質ホルモン剤)を毎日半分づつが欠かせない。もう少し減らす方法はないですか?という相談でした。

結構痒そうですね。

皮膚検査でマラセチアはいませんでした。痒い場所がかなり限局的なので、外用薬を上手に使うと内服薬が減らせそうです。保湿も重ねながらいくつかの塗り薬を薦めました。

ステロイドは早い段階で1日おきに減量できました。

アレルギー検査をしてみると。。。病変の分布からもアトピー性皮膚炎を疑いましたが、やっぱりそれっぽい。

そこで・・・ハウスダストマイトの減感作をスタートしたら。。。

何とまあ、すっかり綺麗になってしまいました。そして、飲み薬のステロイドも全くいらなくなりました。

ステロイドいらなくなったよ
もうすぐ話し出しそうな賢いお顔です!

減感作療法は今は3ヶ月おきで良い状態を維持できています😊部分的なステロイドの塗り薬もたまーに塗るくらいですんでいます。

念の為付け加えると、ステロイド=悪というわけではないんです。私も使いますし、時にはこれがベストチョイス!!って頼りにすることもある凄い薬です。

でも長期的な使用となると。。。ちょっと心配ですよね。

上手な切り方、付き合い方のアドバイスできると思います。実際に診て丁寧に聞くとたくさんのヒントが隠れています。気楽に相談に来てください。

犬と猫の皮膚病  ステロイドって怖い?その2, 外用薬編

皮膚病と言えばステロイド。先に言っておくとステロイド=怖いではありません。私も使います。でも怖さと有益性をよく理解して注意して使いましょう!というお話

「ステロイド」というとどのような印象をお持ちですか?
やはりあまり使いたくないなとか、怖いんじゃないか、とかありますか?

いわゆるステロイドとは体にある副腎という内臓で作られる副腎皮質ホルモンを合成して作ったもので、強い抗炎症作用、抗アレルギー作用を持ち、皮膚病他様々な病気に使われています。

内服薬の副作用

内服(飲み薬)で使う場合は
・糖尿病を起こしやすくなる
・尿量が増える
・太りやすくなる(食欲も亢進する)
などの副作用もあり注意して使う必要があります。

外用(塗り薬)で使用する場合はそういう副作用はほとんど見られず、効かせたい場所にだけ効果的に効くので、皮膚科領域では使用することが多くあります。

一部で噂される「黒くなる」「癖になる」「一生全身に影響が残る」などは、誤解や使い方の悪さによるもので、通院しながら他の療法と組み合わせて上手に用いれば非常に効果的に、心配なく使用することができます。

ところが!!

あまり知られていない外用薬の副作用

「皮膚病ですか?じゃあ、これね。」
と処方されたものを漫然と多量に使い続けた場合には、
今日ご紹介する


「 ステロイド皮膚症 」


になってしまうことがあるかもしれません。外用のステロイドは塗りすぎると皮膚が薄くなってしまうという副作用があります。

次の写真は1日に何回もステロイドの塗り薬を数ヶ月塗っていたケース。

↑ 左は猫さん。痒いところに一生懸命塗るうちに、皮膚が薄くなって孔があいちゃいました🥲

右はわんこですね。

可愛がって一生懸命な飼い主さんの子こそがこれになりやすいです。痒がっているのが可愛そうで一生懸命塗ってしまうからですね😌

これは飼い主さん向けのサイトなので、気をつけましょうね。っていう表現にはなるし、知識を持って注意をしてほしいのですけれど、獣医師側の責任でもありますよね🤔

どうすれば防げるかな?

お薬を出す時に、あれ?こんな頻度でお持ちになるのは少し多くないかな?使いすぎになってないかな?と気にしてあげたり、病変部がステロイド皮膚症になってしまっていることに気がついてあげないといけない。。😟看護婦さんもこのページを見てくれたらちょっと気をつけてみてほしいな!😐

塗り薬を中止し、もっと優しい治療法に変更して数カ月で完治しました。

外用薬のステロイドは上手に使って内服薬を減らすのにとても良いものです。また、慢性化した酷い皮膚病を好転させるのにとても力を発揮します。

でも漫然と使用するのではなく、通院しながら説明どおりに使ってくださいね😌

そして獣医さんは出しすぎ注意です!よろしくおねがいします!🙏

*ちなみにこの症例はベイサイドアニマルクリニックに勤務していた時に私が実際に診察した症例です。他のHPで使用している場合、私が以前に書いた文章をそのまま病院実績のようにして使用しているか、あるいは転載です。

犬の皮膚病・ステロイドって怖い?ー飲み薬の場合 ー

皮膚病と言えばステロイド。先に言っておくとステロイド=怖いではありません。私も使う時あります。でも使い方と減量の努力が必要というお話。。

ステロイドって聞いたことありますよね。多くの方が何だか怖いイメージを持っているのではないでしょうか?

ステロイド=悪ではありません。とても良い大事な薬の一つです。病気の種類によってはそれしか効果がない、それに頼るしか方法がないものなどもあります。

でも有害作用を持っているのも事実。

正しく理解して気をつけて、減量の方法を探りながら上手に使いましょう!

ある症例の紹介

ある日やってきた脱毛症と外耳炎のわんこ。

センター南動物病院にて

中耳炎疑いで発作を起こして以来長くステロイドを継続して使用されていました。

私は最初の診察を診ていないので、きっと最初はステロイドが必要と判断する状況だったのだろうと推測することしかできません。が、その後こんなにも長く同量の継続が必要だったのかというところにはちょっぴり疑問を感じざるを得ませんでした。

上手に減量していきます

外耳炎の治療と並行して、発作がその後ずっと起きていないことを考慮し、諸々飼い主様と連携しながらステロイドの減量を試みました。

そもそもステロイドとは?

ステロイドは俗称で、この場合副腎皮質ホルモン製剤を指します。

よく使用されるステロイド(副腎皮質ホルモン製剤)

こんな薬です。↑

炎症や皮膚病の痒みを抑える目的でよく処方されます。この子の場合のように、脳神経系の浮腫や炎症を疑う場合などにもよく処方されます。

問題は、この薬が痒みや炎症を抑える作用以外に多くの作用を持っているので、時に体にとって有害になってしまうということにあります。

ステロイドの有害作用として

短期的には

  • 飲水量の増加。排尿量の増加
  • 食欲亢進(弱っている子ではメリットのことも!)

がありますが、短期的なら一過性のため、あまり健康上の問題にはなりません。なので短期の使用はあまり心配せず、一時的に必要な薬なんだ!と思って指示通り使ってください。

怖がりすぎずに知っておこう。ステロイドの副作用

長期的に使用した場合、上記の作用の他に

  • 肝腫大
  • それに伴う肝臓系の血液検査の値の上昇
  • 太りやすくなる(お腹がポッテリと太鼓っ腹になるのが特徴です)
  • 骨や筋肉が少なくなる
  • 糖尿病になりやすい
  • 感染症に弱くなる
  • 傷が治りにくい
  • 皮膚が薄くなる
  • 毛が抜ける
  • 皮膚や内臓の石灰化
  • パンティング
ストロイドの長期的投与で特徴的な太鼓腹。皮膚が薄く血管が透けて見える。触るとペラペラに薄い。。。
皮膚には石灰沈着が出来て固くなっています。

など問題が生じてきます。また、毎日連続投与していると、たとえ少量でも自分の副腎が休んで萎縮してしまいます。この場合、突然休薬すると危険です。食欲な全くなくなって、ぐったりしてしまうこともあります。

減量する時の注意

だいたい3週間以上投与している場合は、上記の有害作用を気にする必要がありますし、減量する場合は少し慎重に減量する必要があります。

今回のわんこでも、1回量を増やして間隔を空ける。休薬日に元気がなくなったり食欲がなくなったりしたら、救護薬的にごく少量のステロイドを投与すること。などの配慮をした上で少しづつ間隔を空け、用量を減らして、外耳炎の治療に通院しながら最終的にステロイドを中止することができました。

もちろん病気の種類によっては有害作用には目をつぶり、受け入れ、付き合いながら使い続ける場合もあるかもしれません。が、本当に必要なのか?減量の方法はないのか?については獣医師も常に考えてあげなくてはいけませんよね。😌

良くなりました

数ヶ月を経て、上のわんこはこんなにフサフサになって元気も出ました!!↓ 発作も起きていません!😃

ステロイドから離脱してフサフサになりましたよ!

最近ではアトピー性皮膚炎などの痒い皮膚病に対して新薬が次々と発売されて、皮膚病でこのわんこの様になる子には遭遇しなくなってきました。

10年前は多かったーーー!😅 私の仕事の多くはステロイドからの離脱でした😂

なので、もし知り合いのわんこが皮膚病でステロイドが減らせなくて支障が出ているなんて事があれば、どうぞご紹介ください。安全にステロイドを減らす経験はたくさん持っています。