エアコン掃除

ペットがアトピー性皮膚炎と診断された時の環境対策。お布団、カーペット、フローリング、エアコンなどのチェックポイント

家の中の環境チェックポイント

まずこの子が一番多く過ごしている環境を考えてみてください。そこはフローリングですか?寝室ですか?カーペットの上ですか?

いくつかの報告でアトピー性皮膚炎の子が反応しているアレルゲンはハウスダストマイト(マイトはダニのこと。ハウスダストマイトはチリダニとも呼ばれます。)が一番多いことが分かっています。アトピー性皮膚炎自体、ほとんどの子が室内飼育なので、やはりダニやカビが問題なんですね!ペットの居場所を中心に対策を見ていってみましょう。

お布団にもぐっている。いつも乗っている場合

ダニは暖かくて湿気のある環境が大好き。大体湿度60%を超えると爆発的に増えるとされています。お布団を干していても、掃除機を表面にかけていても奥の方のダニは死にません。まもなく表面に這いでてくることでしょう。

ベットルームに犬
お布団にくるまる犬

なので、お布団のような分厚いフカフカ布地には潜らせない、乗せないのが一番です。

掃除機や布団乾燥機、紫外線でダニを殺すなどの対策はあまり効果は期待できないでしょう。表面がさっぱりしたマットなどの上にタオルのような洗えるものを一枚敷いていただく。これが私のお薦めです。

カーペットにいる場合

カーペットにスプレーをしてハウスダストマイトの抗原を不活化するというスプレー剤の研究をしたことがあります。(未発表)カーペットはよくある化繊の5-7mm厚さのもの。

ハウスダスト陽性のゴミをただの生食とスプレーとそれぞれ混合して、混合した後の液で抗原量を比較すると確実にスプレーは効果を示すのです。

スプレー
ハウスダスト対策スプレーは?

ところが、実際にカーペットにスプレーすると、10回スプレーでは++が++のまま。20回スプレーしても同様。とうとう40回スプレーしてようやく++が+になりました。

でも40回もスプレーしたらカーペットはじっとりしてしまうんですよね!今度はカビが生えないか心配という状況になりました。スプレー粒子は細かいので表面に張り付いてしまって、奥の方のダニには効かないのではないでしょうか?

カーペットとは別に布団のベットマットでも同じような実験(ハウスダスト+++だったマットを9枚に切って実験しました。)をして、やはり同じような結果でした。一方で洗濯前後の比較をするとちゃんと±とかにまで減少するんですね。

結論としてスプレーはうまく使えない。(ビショビショにするくらい使えば効果あるけれど現実的じゃない)洗うのが一番!となりました。

スプレー剤は1種類しか試していないので他の製剤を使えば違う結果が出る可能性はありますが。。。きちんとした比較をするにはスプレーから有効成分だけを取り除いたMock液というものを用意しないといけないので、業者さんの協力が必要なんです。誰か是非他の製剤を使って同じような実験をやってみていただきたいものです。

フローリングにいる場合

フローリングはさっぱりとして一見理想的です。ダニが繁殖しにくいという点では良いですが、反面カーペットなら吸着しておとなしくしてくれるはずのホコリは空気中に舞いやすく、花粉やハウスダスト、カビに反応する子はそのような舞い散るホコリに反応してしまうことも!

じゃあ、どうすれば良いでしょうか?

掃除
掃除機がけは丁寧に

基本的なことですが掃除機をかけて、さらに拭くことです。掃除機をかけることで目地のホコリも吸い取ることができますが、隅々は吸い取りにくいもの。掃除機をかけて拭く。当たり前ですがこれが一番です!

カビに着目する場合

実はうちの猫は猫のアトピー症候群です。カビが結構陽性でした。プロに頼むエアコン洗浄を何年かやっていなかったのですが、洗浄に入ってもらってから明らかに改善しました。

エアコン掃除
エアコン掃除

あまりないケースかもしれませんが、要チェックポイントだということが分かりました。

またお風呂場のエプロン部分はいつの間にかカビだらけということも!隠れたカビの発生源です。

まとめ

環境中の対策ということで、お布団やカーペットについてと、フローリングのお掃除などについてお話しましたが、強調したいのはアトピー性皮膚炎は遺伝性の病気だということです。アトピー性皮膚炎のペットや人がいるお家が他の家より特別ダニやカビが多いというわけではありません。

環境対策は大事だけれど、疲れるほど気にしすぎないでください!といつもお話しています。

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アトピー性皮膚炎は多因子性の病気です→アトピー性皮膚炎 ー 治療編 ー


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